地方出身の現役理三生による語り溜め。

今季春から東大理三に進学させていただくryu.といいます。受験やその他様々なことを発信していきます。

化学の基本 part.1 溶解度(固体)

 ryu.です。
 今回から、具体的な内容について説明する記事も少しずつ上げていこうかなと思っています。とはいえ自分もまだまだ未熟なので解説に不備などありましたら、是非ご指摘ないしご質問ください。よりよく記事を、出来るだけわかりやすくまとめていこうと思っています。
 一発目は化学の溶解度についてです。ここでは固体の溶解度について扱っていきます。

超基本:溶解について理解

 まず本当に基礎的な部分だが、溶質・溶媒・溶液の定義について確認しておくと、f:id:ryu_uts3:20200617020502j:plain:w300:right

  • 溶質:溶媒(液体)に溶けて均一に拡散した物質
  • 溶媒:溶質を溶かしている水などの液体
  • 溶液:これらの均一な混合物

となっている。図1を見れば混同することなく頭に入るであろう。
 さらにこれらの種類について見ていく。ここではそれぞれの物質の極性に注目することが大事になる。溶媒の中には分子全体に極性がある極性溶媒、逆にそれがない無極性溶媒の二種類がある。前者は水H _ 2 OやエタノールC _ 2 H _ 5 OH、後者ならヘキサンC _ 6 H _ {14}などが該当する。さらに、溶質との親和性についても同じようなことが言え、イオン結晶や極性分子で成る物質は極性溶媒によく溶け、逆に無極性分子でなる物質は無極性分子によく溶ける。
 これは溶媒と溶質の極性による微小な引力の差に起因し、同程度の引力であるもの同士がうまく溶けてくれるのである。また、中には分子中に疎水基(無極性分子に親和する)と親水基(極性分子に親和する)のいずれも持っているため、いずれの溶媒にもよく溶けるものもある。

溶液の性質など

 それではいよいよ実践的な部分に入っていこう。溶解度および質量パーセント濃度についてまずは見ていく。

  • 質量パーセント濃度は、ある溶液に対して溶質の質量溶液全体の質量で割った値。100をかけることで%表示にできる。
  • 溶解度は、ある溶媒100gに対して溶質が最大どのくらい溶けるかを表している。一般に温度が上昇することで溶解度は大きくなるが、NaClCa (OH) _ 2のようにほぼ変わらないものや低下していくものもある。

 実際の問題を解く際はここの定義に書いてある「溶質」「溶媒」「溶液」の区別をしっかりとつけておくことが重要だ。また、求める質量などを文字としておいておくこと、そして溶解平衡(下で解説)が成り立つときは溶解度を用いた比を使うのが定石と言える。(大事)

 そして溶解平衡、飽和溶液、水和物についても解説。
 一定量の溶媒に最大限の溶質を溶かしてできた溶液飽和溶液といい、問題でも度々登場する。これ以上溶かそうと思っても溶けたりはせず、溶液中に固体のまま残って共存する。これは溶質同士で溶けるのと析出するのが同じ速さで行われているが故の現象であり、反応が完全に止まっているわけではない(溶解平衡)。(なお、これ以外にも平衡と名の付くものは何個か登場するが、いずれも2つの相対する向きの反応が同じ速度で起こっているため止まって見えるというのが基本になる)

 そして最後。溶質には純粋な固体の中に水分子を含んだものが存在し(例:硫酸銅(Ⅱ)五水和物/CuSO _ 4 ・ 5H _ 2 O)、こうした物質を水和物という。なお、水和物の溶解度は純物質の溶解度の値を用いて表す。水中に溶けることで各イオンに電離すると同時に、水分子が離れて溶媒の水の質量を増加させていく厄介者。ただやり方さえわかって仕舞えばこいつも怖いものではない。

 最後に補足程度に。実は溶液同士を混ぜ合わせたとき、それらの体積の和は調合後の溶液の体積とは必ずしも一致しないことが言われている。入試にもまれに登場するので余裕があれば抑えておきたい。

 以上があらかたの基礎まとめである。ここを用いて実際の問題に挑戦してみよう。

(実戦編へ続く)